ドライバーの用途はねじ回しで、中でも出番が多いプラスねじを回すことが多いでしょう。 プラスねじはバイク、車にも使われますが、その他には建築物にも使われています。 スパナやソケットでもねじを回せますが、サイズにもよりますのでそれをすべてそろえるのもたいへんでしょう。 二面幅との関係がありますので、スパナを使う場合は8、10、12、14、17、19mmというサイズのものを用意しないといけないのです。
その点、ドライバーですとそんなことはありません。 #1~3を用意すればよいだけです。 これだけでほとんどのプラスねじを回せるのはありがたいことでしょう。
では、プラスねじを回す際のドライバーの使い方をご紹介します。 6対4から7対3程度の押す力と回す力の配分でプラスねじをプラスドライバーで回すようにするとよいです。 押す力の方に配分が多くなっているのは回すよりも押す方が大事ということなのがわかります。
注意すべきなのはプラスドライバーの鋭敏な刃の先とプラスねじにあるへっこんだ部分で起こる「カムアウト現象」です。 この現象は回転力によってドライバーの刃の先がねじの溝がある部分から浮いてしまうというというもので作業の際に注意すべき点になります。 このようにならないためには刃先の工夫が必要で、ねじの溝がある部分に刃先をしっかりとあてることです。
まずは緩まないねじに遭遇した時のコツです。 そのコツはドライバーで軸方向に衝撃を与えてねじの緊張をほぐすというやり方になります。 このやり方はめねじとおねじが締まるには張力が働くという現象を利用するものです。 この際に張力のみでなく摩擦力も生じますと互いに緊張感が生まれてねじが緩まなくなります。
このやり方は様々な力を総合的に利用したやり方です。 このようにして刺激を与えることでねじが緩めば、あらゆる作業がしやすくなります。
その他のコツは鉄ハンマーを使うこともあります。 ねじの溝がある部分にドライバーの刃をしっかりめにあてるのですが、その時に鉄ハンマーで一撃のようにたたくというやり方です。 少ない力で何度もたたくよりも、衝撃的に強い力で一発しっかりとたたいた方が効きます。
また、六角部があるボルスターというドライバーを使うのがコツになるやり方もあります。 どのようなことかといいますと、たとえばねじロックを使ってしっかりと頑丈に絞められたねじを扱うときです。 このボルスターはめがねレンチと相性が良いのでめがねレンチといっしょに使うと効率が良いでしょう。 ねじからの距離を保つためにねじにかかる力が大きくなったのかもしれません。
このようにドライバーは極めて大事な工具ですから、常に工夫してうまく使うとよいです。 それにドライバーというと、たいていの家にあるものなので親しみやすさを感じる人は多いでしょう。